• 用語

緯度・経度の起源は何ですか。なぜ1度=60分なのですか。

 紀元150年頃にプトレマイオスが世界地図上の位置を決定するため、適当な間隔ではなく地球の円周を360度に等分した経緯線を決めたことが起源と言われています。彼はこの経緯線網を平面に投影する、「投影法」(単円錐図法)を初めて考案し、経度0度から東経180度、南緯20度から北緯70度までの半球図を作成しました。これが近代地図の基礎となったと言われています。
 1度=60分である60進法の成立は、『地図を作った人びと』(ウィルフォードほか著、河出書房新社、2001年)によると、約5000年前のバビロニア人にまでさかのぼり、彼らが、「円を360度」、「1年は360日」と定義したことに由来しているとしています。また、彼らは月と太陽の動きから60進法を考え出し、すべての計算の基礎としていたようで、これが古代ギリシャの学問に受け継がれ、地図の考えの中に確立していったものと述べられています。