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地図帳・教科書で扱われている日本の人口統計は、何を出典にしているのですか。

 日本の人口統計は大きく分けて、「住民基本台帳人口」と「推計人口」の2種類があります。
 「住民基本台帳人口」は、各市町村にある住民基本台帳への届け出によって記録されている住民の数であり、毎月末日現在で算出されています。さらに、1月1日現在(平成25年までは3月31日現在)の住民基本台帳人口が、『住民基本台帳人口要覧』(国土地理協会)に集計されて、毎年刊行されています。一方「推計人口」は、総務省統計局が発表するもので、直近の「国勢調査」の人口を基準として、住民基本台帳や外国人登録、戸籍などから、その後の人口増減を毎月1日現在で算出したものです。推計人口の経年変化を追う場合は、国勢調査が実施される年の10月1日の人口を用いることが多いようです。
 地図帳・教科書で日本の人口を取り上げる際は、前者の『住民基本台帳人口要覧』を出典としています。その理由としては、地図帳・教科書では日本全体の人口だけでなく、都道府県・市町村ごとの人口を毎年出す必要があるためです。5年ごとに実施される国勢調査をもとにした推計値よりも、住民票の登録によって確定値として毎年出される統計の方がより実態に近く、使い勝手が良いと判断しています。
 そのため、国勢調査及び推計人口を毎年の人口として用いている統計書は、同じ年の人口の数値が地図帳・教科書と異なる場合があります。